塩田剛三

　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　合気道の神様

　　植芝盛平の一番弟子で、独自に練習方法を取り組んだ。

　　それは金魚の動きである。水槽を叩けば金魚が

　　どんな動きをし、どう避けているのか。
　
　　これを8年間も続け、凄まじいほどの瞬発力を身につけた。

　　ある朝、自転車で犬の散歩をしていた時

　　突然、車が飛び出してき、次の瞬間

　　ボンネットの上に着地していたそうです。

　　身長１５５ｃｍ45キロという女の子並みの体格だが、

　　その技の凄さは、すさまじい。

　　大の男が次から次えと投げられる。

　　そんな光景を一度目にしたら忘れられない。

　　足の親指で相手の足の甲を踏むだけで、相手は身動きできず悶絶する。

　　相手の突進を、背中でひょいとヒネルだけで投げ捨てる。

　　指1本が即、剣になる。

　　４人の大人を一度に１人で押え込む。

　　しかも息一つきれない！

　　塩田氏は、「力が見える」という。

　　まさしく、塩田先生は真の武道家である。

　　危害を加えようとする敵の力に対し己の力を加えて敵に返す。

　　まさに完全な武道である。

　　塩田は植芝盛平の技に更なる改良をかさね、

　　神の領域に踏み込んでいった。

　　塩田剛三の技は現皇太子殿下をはじめ、ロバート・ケネディ、

　　アレキサンドラ王女、マイク・タイソンなど、

　　道場を訪れた多くの著名人からも絶賛を浴びました。

　　その際、ケネディ元大統領のボディーガード（190センチ100キロ）が

　　技をかけられ、意図も簡単に倒されたそうです。

　　ケネディーは、この事を後に「自由の旗の下に」という本に

　　「その小柄な先生に、私のボディーガードは

　　まるでクモをピンで貼りつけたよう、いとも簡単に

　　取り押さえられてしまった」と書きました。

　　他にも有名な話では、

　　極真空手の開祖、大山倍達！少林寺の開祖、宗道臣が

　　よく道場に見学に来ていたそうです。

　　ある弟子の一人が｢先生、合気道で一番強い技はなんですか？｣と

　　聞いたところ、塩田剛三は

　　｢合気道で一番強い技！それは自分を殺しにきた相手と友達になる事さ｣

　　とにっこり笑って答えたそうです。

　　合気道が実戦で使われなくなったのは、塩田剛三が

　　「もう合気道が実戦で使われる必要はない。

　　私が最後でいいんだ！これからは和合の道として

　　世の中の役にたてばいいんだ」と言ったからだそうです。

　　　　　　　　　　平成6年7月17日　　

　　　　　格闘技の神様と呼ばれた男は78才で永眠

　　　　　　　　　　　　　ＤＶＤ

　　　　　　　塩田剛三氏の神技を収めたDVD。

　　指導風景や塩田氏の講演会の様子なども収録されています